卒業前夜

　　「俺
　　病気で死にたくないねん」

　　「俺
　　寿命で死にたいねん」

　　健康に気を付ける
　　もうすぐ十二歳

　　明日小学校を卒業する
　　もうすぐ中学生

叶うなら

　　

　　君に恋した私の処へ行って
　　やめておきなさい
　　と
　　云えるものなら云いたい

　　君が餌食に選んだ私をひっぱたいて
　　目を覚ましなさい
　　と
　　愛される私に導きたい

構図

　　僕は憂さ晴らし
　　君は八つ当たり
　　
　　君は云い掛かりをつけて
　　僕を罰する

　　
　　僕は便利な道具
　　君は容赦なし

　　君は云い成りにして
　　僕を支配する

神様

　　

　　私はまだ
　　死んではいけない

　　いつ死んでもいい
　　なんて
　　云えないぐらいにしか

　　私はまだ
　　生きていない

　　今から生き直してもいいよね
　　だから
　　みててね神様

雪解け

　　

　　あったかい場所に
　　なりたかったけれど

　　すすめても
　　座ってもらえなかったよ
　　
　　
　　しばらくここに居るからね
　　よろしければ来てね
　　
　　
　　ぎゅうってしたいけど
　　まだ今は無理だね

　　びっくりさせないように
　　おとなしく待っていますよ
　　

おめでとう

　
　　
　　君は最高だ
　　僕は確信した
　　
　　君は報われた
　　僕は泣いた

　　
　　君のステージだ
　　僕の誇りだ
　　
　　君は大した人だ
　　僕は大好きだ